gmail覚え書き

いろいろあって、ブラウザでgmailを日常的に触ることになった。 「ブラウザである」こと自体に苦手意識をずっと持っていて、今までthunderbirdばかり使っていたのだが、慣れてしまえばそれなりに使えるかもしれないと思い始めている。 ということで、発見したことをいろいろとメモしておこう。 なお、この記事には私の認識違いが多く含まれる可能性が高いので、その前提でお読みいただければと思う。

環境

私が現在使っている環境はこんな感じ。

  • Windows 10
  • JAWS: 最新版だったり、微妙に新しかったりいろいろ
  • NVDA: その時点で最新の安定版

前提

gmailのページを開いたら、まず最初に「ブラウズモード」とか「仮想カーソル」とか言われるものをオフにしておくのが良い。 NVDA+Space、あるいはJAWSキー+Zだ。

とは言っても、メールを読む際など、このままでは都合が悪いことも少なからずある。 そんなときは、また上記のコマンドを押してオンにしてあげれば良い。 用事が終わったら、忘れずにオフに戻しておこう。

行った方が良い設定

Shift+Tabを何度も押していると「設定」ボタンがあるはずなので、それを見付けてSpaceキーを押す。 これだけでは何もフィードバックがないのだが、念のため少し待ってからTabキーを押す。 おそらく「閉じる」ボタンの次に「すべての設定を表示」ボタンがあるはずなので、移動してSpaceキーを押す。 なお、画面が切り替わる前にTabキーを押してしまうと、思わぬ場所に移動する場合があるようだ。

こうして現れた設定画面は、いくつかのタブで構成されている。 最初は「全般」タブが開いているはずだ。 今回変更したい設定は、すべてこのタブにある。

Tabキーを押していくと、設定項目がいろいろと読み上げられる。 以下に、私が変更した項目を列挙しておこう。 これがベストなのかどうかはわからないのだが、今のところ大きな問題は感じていない。

  • [カーソルでの操作]: [カーソルでの操作を無効にする]
  • [自動修正]: [自動修正をオフにする](自動修正されたことに気づかないのではないかと思われるのでこうしている)
  • [スレッド表示]: [スレッド表示 OFF](ONにしたりOFFにしたりを繰り返していて、どちらがベストなのかはよくわからない)
  • [デスクトップ通知]: [メール通知(新規メール) ON]
  • [キーボード ショートカット]: [キーボード ショートカット ON](これを設定しないとほとんど何もできないようだ)

設定が終わったら、Tabキーで「変更を保存」ボタンに移動してSpaceキーを押す。

gmailの運用について

thunderbirdなどでメールを管理する場合、受信したメールは受信トレーに保存しておくことが一般的だ…と、私は思っている。 ところが、どうやらgmailには「アーカイブ」という機能があり、これを使うと「メールは消さないが受信トレーからは見えなくする」ということができるようだ。 では、アーカイブしたメールはどこに行くのかというと、「すべてのメール」というところに表示される。

そもそも、gmailには「フォルダ」という概念がない。 その代わりに、「ラベル」というものを各メッセージに付けることができ、それが一般的なメールソフトで言う「フォルダ」に相当する。 実際に、gmailのメールをIMAPで受信すると、各ラベル名でフォルダが作成されているのが確認できる。

ラベルは、1つのメッセージに対して複数付けることもできる。 言い換えると、「実態は1つのメッセージであるにもかかわらず、あたかも複数のフォルダに同じメッセージが保存されているかのように見せることができる」ということだ。 「受信トレーにメールがある」というのも、gmail的には、「そのメッセージに受信トレーというラベルが付いている」だけなのである。

私が今使っているgmailのアドレスには、いくつかのメーリングリストからのメールと、私のアドレスに直接送られたメールが届く。 「ラベル」という仕組みを利用して、とりあえずこんな感じの振り分けルールを作ってみた。

  • メーリングリストからのメールは、書くMLの名称と同じラベルを付ける
  • 私宛に送られた(toが私のアドレスである)メールには「direct」というラベルを付ける

私は基本的に受信トレーをチェックする。 これで、メーリングリストのメールも、個人宛のメールも、両方読むことができる。 そして、「そのメールにはもう用事がなくなった」と思ったら、すぐにアーカイブしてしまう。 「後で返信をする必要がある」などの場合には受信トレーに残しておく。 こうすることで、受信トレーは常に空になるはずだ。

なお、メールをアーカイブすると「すべてのメール」に表示されると書いたが、正確には、何もラベルが付いていないメールを読むためには「すべてのメール」を表示させるしかない、という表現が正確だろう。 意図的に付けたラベルがアーカイブによって消えることはない。

メールの読み方

以下、操作手順。

  1. 上下矢印キーでメールを選択する。
  2. Enterキーでメールを開く。
  3. NVDA+Space、あるいはJAWSキー+Zを押して、ページの内容を読める状態にする。
  4. 下矢印キーを押していくとメールの本文が確認できる。
  5. 読み終えたら、再度NVDA+Space、あるいはJAWSキー+Zを押す。
  6. メールをアーカイブしたければE、何もせずにメールリストに戻りたければUを押す。

なお、メールリストで左矢印キーを押すと、ラベルの一覧のような場所に移動できる。 ここで上下矢印キーを使ってラベルを選び、Enterキーを押すとそのラベルの付いたメールのリストが開く。

さらに、「G」に続けて特定のアルファベットのキーを押すと、よく使いそうなメールリストを表示できる。 私がよく使うのは、

  • I: 受信トレー
  • D: 下書き
  • T: 送信済みメール
  • A: すべてのメール
  • L: ラベル(ラベル名を入力できる状態になるので、先頭数文字を入れれば検索できる)

などである。